2020年9月16日水曜日

48日目:信用勝負の最終日進行は安定しない

長期村においてG編成の16人村などの標準編成あるいは
C国狂人入りの16人村では、2-2の陣形になる場合は多くあります。
その中でもケースの多い信用勝負でいつ決め打てば良い?に対する手順について
今日は書いて行きたいと思います。

最終日進行の是非について

占い師が2人いる多くの村で、初回に真占い師が噛まれたりすれば
役職をロラし、多くの村で残った灰の中から狼を探す
灰ガチの勝負になると思います。

しかし占い師と占騙りが終盤にまで生存し
どちらかの占い師を決め打ちに勝った方が陣営勝利する
信用勝負のパターンで果たして最終日までギリギリまで考える事が
果たして勝利に対して有効な手順なのか?です。

ギリギリまで考えるとしてメリット・デメリットは主に以下の内容になります。

最終日進行の主なメリット
・占い師の判定などが増えて情報が増える。
・考える時間と喉が増える。

最終日進行の主なデメリット
・正解に辿り着ける村人が襲撃される
・全員に対しての狼の比率があがる

それぞれ軽く補足します。
・占い師の判定が増える。
1日に1回判定が出るのですから
判断する情報が増えるので正解に導きやすくなります。

・考える時間と喉が増える
決め打ちまでの日数が最終日までギリギリ考えるので
それに伴う日数とその日数分の喉が増えます。

これらは見えやすい「目先の利益」なので
今までは判断を遅らせて最終日にまで考えるのは、割と定石とされて来ました。

次にあまり語れる事がなかったデメリットについて

・正解に辿り着ける村人が襲撃される
狩人が生存なら多少の襲撃への抑止力があるとはいえ
(役職以外の護衛を期待するのは難しいでしょう)
判断が最終日まで遅らせるので、正解に辿り着ける判断力のある村人から襲撃されます。
更に騙りは邪魔な村人に黒判定を出すが出来ます。手順という理由でとりあえず黒判定をロラしながら最終日に考えようなどとやってたら嬉しいのは狼陣営です。

・全員に対しての狼の比率があがる
これは図に表してみればわかりやすいと思いますが
7人時:占騙狼村村村村 
5人時:占騙狼村村

7人時は村が1人間違えても過半数に4票に到達しますが
5人時は村が1人間違えると過半数に3票に到達しません。
7人時は1人間違えてもセーフで5人時は1人でも間違えたら負けです。
そして判断する人は襲撃によって狼陣営がある程度選別することができます。

・まとめてみると
メリットは情報を正しく処理できたらメリットだけど
「判断材料が多ければ、正しい判断ができる」という根拠は、少し曖昧に感じます。
判断材料が多くても間違える時は間違えると思います。
それに比べて、デメリットの方は明確で狼陣営が残す村人の選別をして、間違えそうな村人を1人見つけて残すだけで良いです。
最終日進行というのは、村人が1人間違えたら狼側の投票が過半数を超えて実質的なPP(パワープレイ)の状態の事を指します。

本当にこれが村人の勝利にとって安定した進行手順でしょうか?

・騙り占い師のハードル
仮に手順を重視し、霊ロラを敢行して貰い、真占い師の黒で仲間が狼が吊られても
自らの黒も手順として吊ってくれて、判断を最終日ギリギリまで遅らせてくれると
村人が約束してくれる進行になった場合
騙りが騙さなきゃいけない人は1人だけになります。それも16人村ならば11人の参加者の内1人だけです。墓下全員が貴方を偽視して、地上の村人の殆どが貴方を偽視しても
1人の村人が発狂すれば村は終わります。

とはいえ、あまりに偽視が多ければ早期に偽打ちされる事もありますから
私の持論ですが、「騙りは偽打ちされなければ勝利」「信用勝負に勝とうとするな」と思ってます。後者を意識すると焦りますからね、1人2人村人を味方に付ければ勝利くらいに思ってます。

・軽視しがちな事
最初から見学者ならともかく、エピローグで「ですよねー」「知ってた」「やっぱりあってた」と言っても遅すぎます。もし気が付いたなら地上の時点で発言すべきだったし
推理と説得のゲームだと言いますが、私は推理と投票のゲームだと思ってます。
そして投票は生きてなければ出来ませんし、襲撃が狼陣営がある程度自由に行える以上、世論は操作できます。邪魔な人は暗殺して民主主義をやろうなどと言える訳です。

正確を導くだけではなく、それを早く気が付き。村人の機能が多いうちに行動するべきです。時間が経てば村人は不利になります。しかし、時間という概念は軽視される傾向にあります。
(見学でも正答だけではなく、速度と考察の濃度を意識して入ると良いでしょう。決め打てるだけで重要な要素を拾えたかを特に意識する。ただ勘で結果だけがあってた外れてたでは単に運が良かっただけで練習の意味合いにはならない)

早期に決め打つ事の是非

早期に役職を決め打ったとして、見かけの問題として
間違えた時にもっと考えてれば...と思う事もありますし、
後悔したくない、最後まで考え尽くしたいという心理状況で避けられがちですが
合理的な判断と勝ち負けについて是非を考えていきたいと思います。

・村勝ちのパターン
①早期に決め打ち正解だった
①終盤に情報が増えても考えが覆らず正解だった(早期に決め打ったとしても正解だった)
②間違えてたが、終盤に情報が増えて説得などにより覆って正解だった

・村負けのパターン
③早期に決め打ち不正解だった
③終盤に情報が増えても考えが覆らず不正解だった(早期に決め打ったとしても不正解だった)
④正解だったが、終盤に情報が増えて説得などにより覆って不正解だった
④終盤に人外比率が増えた事によって多数決が覆って不正解だった

・①について(③について)
これは正しい判断ができて村勝ちに結び付いた。
また最終日進行でもそのままの真贋の差のままで勝てた場合は
最終日進行だったから勝てたのではなく、どっちにしろ勝てた。
手順は関係なかった。という考え方ができます。
③についても①同様、手順関係なく負けたと考えます。
(ここで手順について反省するのはお門違い)

・②について
「最終日進行が良かった」とするには②のパターンでなければなりません。
判定や喉などの議論によって、偽視してた村人が真実に辿り着いて負けから覆してようやく、最終日まで進行して良かったね。となる訳です。
この中には、襲撃なども間に挟み、墓下に落ちる事なく生き延びる必要があります。狼の襲撃がランダムならまだしも、狼は襲撃で落とせる相手を選べる訳ですから、普通に考えれば、正解に近い人物から襲撃していく事になります。

(墓下目線や襲撃で考察する人から見れば、正解に近い村人から襲撃されていく訳ですから、襲撃によってどちらか真であるか推測できる訳ですが、やはり残った村人達全員ができる事を期待するにはあまりにも酷でしょう)

②のパターンを考えると、やはり村人の偶然によるレアケースあるいは狼の襲撃ミスや終盤に致命的な視点漏れみたいなミスをしたと言わざるを得ません。

また5日間議論して正解に辿り着かなかった人が、どうして6日目や7日目があれば正解に辿り着けるのでしょうか?論理的に考えても②のケースは薄く
「最終日進行で村が勝てたケースというのは、もっと早い段階で決着が付いてた」と言えるでしょう。
そして②以上に、④による「最終日進行のせいで負けた」というケースが②に比べて多すぎるのです。 

・④について
単純に先程の通り、正解に辿り着ける村人は襲撃されて、狼の比率は増えて
狼は当然、当たり前に騙りの方が真だと説得してきます。
半数の村人(実際には人外だが)に説得されれば、説得もされやすくなってしまいます。

当たり前ですが、「狼陣営は村人の説得によって真占い師派になる事は起こりません(ただの自殺ですし)」起こるのは「村人陣営が狼の説得によって偽占い師派に説得されること」だけです。

また推理を間違える村人が残り続けた事による敗戦も起こります。
「・全員に対しての狼の比率があがる」でも説明しましたが
最初から最後まで間違えてる人が1人いて、7人時なら真占い師が真派が多かったのに、5人時だと偽占い師が真派の方が多くなる現象が発生します。
(7人時1人間違いなら真4-偽3)(5人時1人間違いなら真2-偽3)
これは襲撃や手順吊りなどによって狼の比率が多くなる事で発生します。

④のケースで村が負ける事は現実的で頻出するケースと言えます。
(実際に体験したケースが何度もあります)

早期に決め打つという事は④の負け筋を消せるという事で有効と言える訳です。(最重要ポイント)

②のパターンは④に比べれば圧倒的にレアケースなので
早期に決め打つ事は負け筋を消し、勝ち筋をあまり消さないという事です。

まとめると、「最終日進行より早期に決め打った方が勝率は見込める進行 」だということです。

決め打ちのタイミング

早期とは言ったが、いつ頃信用勝負の時に役職を決め打てば良いのか?
早期の方が良いと言っても、1日目に決め打てば良いは極論過ぎます。
・「判定による情報が増えること」で正解に辿り着けるメリット
は当然ある訳ですから、メリットの大きい部分と
・「襲撃などによって村の戦力が落ちる」ことのデメリット

このメリットとデメリットのバランスが良い時に決め打つと良いでしょう。
個人の目安としては「両視点の狼陣営(黒判定が出る)が1人以上明らかになる」ですね。
この時点で
①真占い師が真なのか偽なのか?
②偽占い師は真なのか偽なのか?
③真占い師視点の黒を打たれた人は村人なのか狼なのか?
④偽占い師視点の黒を打たれた人は村人なのか狼なのか?
霊能者などとの繋がってるライン戦ならもっと情報が出てきます。

この時点で判断できないのに
これ以上の情報を求めて正解に辿り着ける理由があまりありません。
(これでわからないなら続けてもわからない状態)
また早い段階で判断できないなら「占いロラをする」 という選択肢も取れます。

つまり情報の量として十分で
「これ以上情報があっても正解率の上昇が見込めない状況で、襲撃などによって正解率の高い村人が減っていく」
メリットよりデメリットの方が多くなっていくので
メリットの多い序盤は黒を引けるようにして、黒が引けてこれ以上の情報量による正解率の上昇が見込めなくなった時点で決め打ちを視野に入れます。

全視点詰みが見える時は例外

早期に決め打つべきではない例外のパターンもあります。
両視点でも詰みに持って行けるパターンです。
特に3日目の朝にGJなどが発生しており、今後のGJなどにより縄増えよりによる全視点での詰みが考えられる状況では、決め打ちを優先する必要はなく、両視点を追うべきでしょう。

あくまで全視点詰みが難しそうで役職を決め打ちで勝敗と決着付けなければならない信用勝負ではギリギリまで考えるより、もう数日早く決め打った方が勝率の観点では有利ですよ。ということです。

さいごに

最後まで考えた方が、後悔はしにくいですが
最後まで頑張った満足感のためだけに勝負しても仕方ないですからね。
確かに、早く決め打ちをしても間違えた時は派手に負けますが
それでも、どっちにしろ最後まで引き延ばしたとこで負けであった可能性はかなり高く、引き延ばす事は勝ちを逃して負けに結び付く事は普通に起こり得る訳ですから
それならば勇気をもって決断する事は必須だと思います。

私はそういう決断を責めたくはないと思ってます。
決断できる人。また決断をするために、重要度の高い情報、質の高い議論をする人が例え1つの村では結果を出せなくても、多くの村で活躍できるような人になると思ってます。

それでは、今日は進行について話でした

最終更新日:2020/09/16

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