■1.はじめに
これまで推理について多くを語っては来ませんでした。それは、人狼というゲームの解像度をあがりこのゲームを壊すのではないか?と思ってるからです。特に長期人狼では狼役のハードルが高く、村人が勝ちやすいゲームです。(およそ村が55%~60%勝つゲームだと思われる)
それを村人勝率80%以上の世界に押し上げかねないからです。強くなりたい人以外が読む事をあまりオススメしません。
しかし、散々「初日の推理が大事だ 」「判定の価値を最大限に活かす」「狼の最大の武器が襲撃なのでそれを潰す」「白判定はフィードバックが貰えない」と言うだけ言って狼の探し方のヒントすら出さないのは、それは不義理だという事です。クリスマスは過ぎてしまいましたが、プレゼントという事で、もしこの世界の見え方が変わったのならば、幸いです。(といってて正月も過ぎて2月も終わろうとしている。多忙でごめんなさいね)
まぁそんな多くの人に読まれないでしょう(慢心)
■2.推理の原理
狼を見つける為には、原理。基本的な法則を定義する必要がある。特に探し方すらわからない人にはこの2つの基礎から教えてあげると良いだろう。一気に取り組みやすくなる筈だ。
其の壱「狼は誰が村人かわかっている(視点の違い)」
例外として赤ログを切ってたりするケースもあるが連携が取れず、デメリット もあり採用自体がレアケースなので、このゲームに必勝法が存在しない以上、一旦レアケースの存在は無視をして話を進めさせて頂く。
其の弐「狼は生存が勝利条件である(勝利条件の違い)」
最終的には自分が生き残る必要がある。例え狼の不利になる提案をしようと、全ては自分の疑いを晴らすためであったり村人と狼は勝利条件が違うのである。
視点の違い、勝利条件の違いはどの村でも発生する人狼ゲームのルールであり、殆どの有用な推理はこの2つの法則を守っているのだ。
そして人狼ゲームは最初は誰が何の役職なのか知らない状態でスタートする村人と、村が誰が知っている狼との視点の差が最もあるのが初日である。つまり狼を見つけるのが最も簡単なのが初日であり、質の高い初日の情報を処理することが、村人の勝率を一気にあげる切り札なのである。初日は視点を主に追い、中盤以降は勝利条件を追う。これが基本戦略になる。
■3.推理の誤解
狼の推理は当たらない。村の推理ばっかり当たる。という声をよく聞きます
これは正解率の認識がズレてることから発生します。(人は確率の問題では認知が歪みやすくなります)
G16の編成だと1人がダミーで4人前後が役職COするので11灰2人外です。単純に2/11ですから18%から20%(自分が灰目線なら10灰なので)ランダムに考えれば推理力がほぼゼロの人は20%前後に収束します。
「最終日になると情報が増える。」という言説をよく耳にすると思います。灰4の最終日の場合は灰目線1/3で正解します。正しく情報処理が行えていれば、日数が経つにつれて情報が有利に働く事は否定しませんが、そもそも当たりやすいくじ引きになっているので、錯覚しているのも否めません。また元々の村人の勝率が55%から60%と考えているため、1/3より多く引くだけでなく60%を超えて居なければ有利な盤面と言えません。
果たして情報が増える事が有利と言えるのでしょうか?
実際には狼陣営は邪魔な人を1人襲撃できるという強力な武器があります。情報量より襲撃の方が強いため、 日が経つにつれて狼有利への盤面を築く事になります。
ではどうやって村有利の盤面を目指すか?
それは初日の推理が20%前後から30%と少しでも精度をあげることです。3割当たれば優秀。村を有利にしていると考えれば、外れてばかりだと思ってた推理にも取り組みやすくなります。また白考察はあまり勧めません。狼を白くした時にリカバリーが難しいですし、何せフィードバック(判定を見て思考を進める)が行えません。
3日目の朝には灰狼を1匹捕捉できてれば、情報が共有しやすくなりLWへの手掛かりとなります。
真占い師が黒を引いてしまうと、襲撃を受けやすくなる。この説は理解はしますし、実際に占い師が襲撃される事は困りますが、では白を引けたとて襲撃されない保証はありません。
そもそも現実的に初日から黒を引く心配をするくらいのレベルの精度を持っているなら、占い師が抜かれたところでそのプレイヤーがラストウルフを吊り上げれば良いだけです。灰より占い師を優先して噛むだなんて!?と思っておけば良いくらいです。
■4.狼要素の定理
もし頭の上に狼の確率が表示されるとします。
村人Aさん(30)を黒いのかどうか?30%という事は村の確率は70%です。
ここまで熱心に私のブログを読んでくれた読者なら察することができるでしょう。これは真っ黒です。 今すぐ処理をすべきでしょう。
人狼ゲームの構造を理解するためには、元の黒を引ける確率が20%前後と理解する必要があります。推理のミスやバイアスによる誤解を減らし、ランダム村では20%前後の処理率より明らかに白の現象が多いものを村要素。黒の現象が多いものを黒要素。と考えます。
村人Bさん(20)さんの場合、多くの人は村の確率80%なので白いと考えるでしょうが、実際にはランダム村に近い確率なのでこれはほぼ無要素です。
なので、とりあえずそれっぽい事を言って信用を得てみたり、 反応を見たい場合は村人と推理してみましょう。適当に言っても当たる確率の方が高いです。
あくまで筆者のスタイルですが、確率の高い事象を探し確率のゲームとして人狼ゲームに向き合ってます。確率の高い心理を読み、期待値を積み上げ、許容された縄の数以内に狼を仕留めるゲームです。
必勝法などはなく、地道に20%より高いものを探し続けてランダム村より高い勝率を相手の発言を拾う事によって得るゲームです。
■5.発言量について
優秀な狼は乗り越えてる人が多いので精度の高いの推理ではありませんが、この推理から語り始めないと行けません。発言ポイントが多い多喉村の方が村人が勝つ傾向があり、発言量の多さの何かが勝利に貢献している事は明白です。
狼にとって発言しなくて良い環境は過ごし易いですし、視点漏れをやらかす心配もありませんし、黙っていられるならそれに越した事はありません。
このゲームはランダム村から発言の中から利益を探し勝率をあげるゲームです。 時々発言しなくても勝てると豪語する人も稀に居ますが、それは周りが優秀なだけです。確かに1人くらいは窓際社員が居ても大きな会社は回ります。
先ほど20%より高いものを探し続けて利益を獲得するゲームと話したように、発言量が多ければそのチャンスを得られる可能性は僅かずつ上昇します。特に初日は視点の差が最もある質の高い推理を行える日ですから、初日をほぼ発言できなかった人は問答無用で処理しても構いません。難しい判断を迫られる訳ですから、より判断しやすい場所を判断すべきです。
そのせいで縄が足りない場合は仕方ないですが、ランダム村だと思ってギャンブルをしてください。体調不良で初日欠席したので吊るのは可哀想ではありますが、村側が甘く対応して良い結果になる事は基本的にありません。
そもそも疑われる存在である以上、体調不良であったりどうやって喋るのか困ったりなど、上級者はここで捕まる事は稀ですが、寡黙になることはどうやっても20%前後よりやや高くなるのです。素直に黒いので吊る。
精度は低いですが、推理の基本と考えて下さい。
何故基本かと言うと、寡黙を許すと他の要素も拾えなくなり、ほぼ票と襲撃しか判断要素がなくなるからです。色んな勝てる手段を増やすために、ここの妥協はできません。
■6.思考変遷
初日の推理の一般的な方法として筆者の「一般攻撃魔法(ゾルトラーク)」 と知られる考察方法です。まずは考察モデルを、多くの人が無意識に出してる思考の差です。
タイプA「村人Aさんは、朝から積極的に話しかけてるね。働き者だし様子を見てれば良いんじゃないかな?」
タイプB「村人Aさんは、朝から積極的に話しかけてるね。狼で信用を得ようとしてるのかもだけど、後々失速しそうだし、村なら役に立ちそうだし様子を見てれば良いんじゃないかな?」
考察者のモデルは同じ人で、本人は村と狼で同じ動きをしているつもりです。しかし片方が狼時の朝一の考察でもう片方が村時の朝一の考察です。もしよかったらここで読みとめて少し検討してみて下さい。
このモデルの答えはタイプAが狼でタイプBが村人です。
タイプAで村人Aの正体を知っているため、村人である事に疑いはありません。村人Aを村人である事を考察で書いて、自分の信用をあげるために考察を書きます。
タイプBでは村人Aの正体を知らないため、 村人である場合と思考の過程が複雑化しています。
正体を知っている者の考察と、正体を知らない者の考察には差が起こりやすいという事です。
誰が中身の正体を知っていそうで、誰が中身を知ってなさそうな考察を書いているか?最初の判断基準はこれで問題ないです。
もっと深く精度をあげたい人は、二重過程理論について調べてみると良いでしょう。 筆者あるいは筆者のマニアがよく使う単語です。
浅慮と熟慮と二つの思考があり、狼側の考察は正体を知っているが故に浅慮である傾向が特に多いのです。逆に村人は推理を楽しんでいる人ほど、その者の正体について熟考を重ねる傾向にあり、浅慮と熟慮の多さで村と狼を判定する考察方法は非常に強力です。
過去には思考変遷といった方法で村と狼を探している人も居ましたが、それに考察方法が近くなります。狼は狼を探し続ける事は難しいのです。(これについては過去にも記事に掲載しました)
この思考方法は、狼側が対策するのは困難な点である点も有用性が高いのです。対策方法は村人視点を完全に作り上げ、自信満々に浅慮で村人Aを白視して自分の能力を示せば一般攻撃魔法を知らない人からは簡単に信用を得られるのを無視して、村人と同じように沢山の過程を踏み村人Aが村人であるという考察を練り上げないと行けません。
熟慮をする仕様上とても疲れる作業ですし、考察を練り上げるので突然に起こるイベント毎などに毎回出遅れるのです。最もこれを防御できるようになるという事は、村人のような生々しい考察を書けるようになるという、狼の最終形態とも言えます。
とはいえ、3狼全員が狼の最終形態に辿り着く事はほぼあり得ない(恐らく現代の全人狼プレイヤー探しても3狼も作れない)ので、仲間の狼から捉えて行くと良いでしょう。
■7.均衡乖離
推理力ほぼゼロの人は正解率20%に収束すると言いましたね?
実はこれは村人だけの特権なのです。
ほぼ全ての狼は正論をだけ述べて殴り続けるか?嘘を吐いて間違いに誘導するか?
この2択なのです。村人は自然にミスリードするものなのです。何故なら白考察ならともかく狼考察に関しては外れる方が自然だからです。もしくはあっけなく村終わってるか
多くの村人は、ミスリードした人を狼だと誤認し村人が村人を吊り。その村人を吊った村人を吊ってます。 これは正解率20%前後だという認識が抜けているからです。
おかしな事を言うのは、村人が正体を知らないからであり、どちらかと言うと狼は綺麗ごとを並べる傾向にあります。
狼にとって信用は大事ですからミスリードをして信用を失いたくないのです。ですから殆どの狼は正論を述べるだけで嘘を吐く事なく信用だけを得て逃げ切ろうと考えます。
時々、ミスリードしても疑われないベテランの狼が例外的に積極的に村人を吊っていくSW(セカンドウルフ)のような立ち回りをしますが、こちらも自然にミスリードを行っている訳ではないので、今度は間違え過ぎる。どちらにせよ極端に偏ります。
筆者が観測する限り、この視点に辿り着いてるPLは観測していないので(今後はこのブログを読んでる熱心なマニアは知りません)※狼ならこんな事しないよね。という考察自体は出てきます。狼でわざわざ考察の正誤のバランスを取るPLなんて居ないって意味。
着目すべきは、推理を間違えた時です。 狼なら信用を失いかねない推理をして外した時。
狼行動からの乖離により村判定と推理を行う事ができるのです。
これは初日に狼を見つける方法とは少し脱線してますが、中盤終盤にも幅広く使える判定方法です。
推理を行う事はミスリードを続ければ、村の敗北に近付く事は間違いないのですが、それと同時に推理者の思考が狼行動から乖離し、推理者が村人と考察できる要素を落としてくれるのです。
私はこれが発言ポイントが多いと村人が勝ちやすい正体だと仮説を建ててます。例え稚拙で推理自体は外れても、それで村を拾ってくれる人がいるため村人は正体隠蔽ゲームではないため勝利に結果として近付いているということです。
特に初心者の人狼はじめたての考察なんてのは筆者の大好物で、簡単に狼の発想を飛び越えて来るのです。それをミスリードしたから処刑ではなく、村人と拾える人が、要素拾いの上手い人と言えるでしょう。
発言量が増えれば、このようなメリットがある事を理解していれば、発言しやすい村環境がどれだけ村に利益をもたらすかは言うまでもないでしょう。
■8.心理的安全
勝利条件の違いが初日にどういう影響を与えるのかにも触れておきましょう。
多くの狼は疑われる事を嫌がります。となれば、早い段階で安全地帯へと目指す傾向があります。
村人の場合「誰かの正体を早く知りたい」
狼の場合「早く自分が疑われないようになりたい」
この様に分岐する傾向にあります。
とにかく狼の場合は初日からセールスポイントを売り込んで村人に必要な存在だと認められようとします。
逆に村人はどうにかして手掛かりを掴まないと、占い希望を出せないですし、最終的に自分が吊られる事を理解しています。
どうやって白黒を見分けられるかに心理が傾く訳です。※最初から諦めてて、判定や襲撃が増えてから考えようという人も居ます。
手掛かりを探す仕事より、自分の売り込みが多いプレイヤーは警戒をするべきでしょう。これは思考変遷の章でも紹介した事の混合で来る場合があります。
正体を探る必要のない役職のため、村人である前提で考察を書きあげて、自分の存在が村に有用である事を売り込み、初回の処理から逃れ、自分の精神を落ち着かせる傾向にあるのです。
■9.さいごに
今回は初日に狼を見つける方法について書きました。最初は上手く行かないかも知れませんが、続ける事でいずれブレイクスルーをして最強の推理者に誰でもなれる筈です。
初日に狼を見つけるのが当たり前の世界は狼にとっては地獄絵図ですが、折角人狼ゲームを楽しんでる人の多くは推理に憧れて始めた人も多いでしょう。
そしてこれが、恐らく多くの人にとって望んだ長期人狼の在り方なのかなと思います。カジュアル化する事自体に否定はしませんが、推理を全力で楽しむという観点において現代の人狼ゲームは逆行してしまってるのかなとも思います。
逆に言えば、今から勉強すれば、筆者はともかく最強プレイヤーの1人になる事は簡単でしょう。ここに答えがあるのだからね
今まで読んでくれた人たちのために、初日から推理をしろと言ってきたので、推理の仕方をここに書き記す。数学と経済学と心理学などをまとめた筆者らしい考察法だと思っています。
最終更新日:2026/02/25