前回の続きとなります。こちらも他者の発言に責任は持てないので、引用して他者を非難したりするのはおやめください。
3.説得
よく人狼は説得のゲームとも言いますが、筆者はあまり説得という用語をほぼ使用しません。人を動かすために「影響力」とは言いますが、これで説得の役割も果たしている為です。
では何故、この言葉を嫌うかと言うと「相手の能力に多く依存しているからです」
言い換えるならば、自分の手柄ではなく相手が上手だったからです。相手が自分自身票を正しく利用して狼に投票して勝ちになったのに、勝てたのは俺の説得が上手かったからって烏滸がましいのです。自分の言う事を聞かせる事に酔ってるのか、自分の能力を過信してるのか?少なくても筆者はそのような人にはなりたくないのです。
説得が無意味とは言いません。成功するのに必要な要素は「信頼」「抵抗」「論理と感情」と言ったところでしょうか。
まずは信頼関係です。
相手の人格を否定する人の話を聞きたくないですし、影響力で触れる事の多い「一貫性」も重要です。 言ってる事がコロコロ変わる人を信用したくはないですから。
次は抵抗力です。
説得に対して反論(抵抗)が多ければ、通じません。絶対に狼だと思ってる人を村人だと説得するのは困難ですし、逆も然りです。
説得の内容が受容範囲であれば、抵抗されずに受け入れて貰いやすいという事です。受容範囲とは意見が似ているなど、Aさんが狼だと説得されて、そうかも...と納得する程度には説得を受け入れる人が、Aさんをそもそも狼だと疑いを入れてる必要(重要なポイント)があります。遠い意見ほど抵抗力が高まり失敗しやすくなります。
相手が聞き入れて貰える理解力や、説得しなくてもある程度自分の力で辿り着いて貰うなど、相手のスキルの高さも重要となります。
そして論理と感情です。
そもそも推理力がなければ、説得されないのです。
主張したい内容があり(Aさんは狼だ)理由と根拠があって(この発言が狼要素だ)、その根拠が主張内容に繋がるかを説明する推論(狼要素があるので、Aさんは狼だと思う)がある事が論理となる訳です。
「人狼は推理の説得のゲーム」だと仰る人の気持ちも全面的に否定しませんが、推理力があり論理的に説明できてれば、自ずと説得の役割も果たしているのです。もし推理力が凄いという影響力がある人が喋ってれば、自然と票は集まるのです。
もし、そうではないのであれば「狼が当てる事が推理」だと思ってるのかも知れません。それならば推理力を見直す必要があるでしょう。 より推理力が身に付けば、根拠も推論も的確になるでしょう。
とはいえ、論理(ロジカル)だけでは行けません。感情(エモーション)に寄り添う必要があります。説得の勉強で役に立つ部分なので、筆者は説得という言葉を殆ど使いませんが、説得力をあげたいという場合はここを重要視すべきでしょう。
受け手の心理状態を理解すること。です。
説得を失敗しているケースの多くは、相手の「不安」を取り除けてません。(重要ポイント)
論理が正しくても、本当に不安に思ってる事を解消しなければ、説得には失敗します。
例えば、この人が狼だと説得しても「村ならどうしよう...」「村なら役に立つかも...」というの※感情は発生するでしょう。(※補足説明:損失回避性)
ここで失敗する多くの人は不安要素ではなく、狼である理由を説明してしまいます。主張をぶつけているだけで相手の感情に寄り添えていません。
相手の不安要素を聞き出す(村人だと思う部分)相手の感情に共感し(反論や否定はしない)バイアスなどがあれば、不安要素と共に取り除いてあげると良いでしょう。(相手のバイアスに気が付けば、相手のミスの要因を取り除けます)
論理とは相手にぶつける物ではなく、相手の間違いや感情に寄り添うために使うべきでしょう。
とはいえ、相手が自分自身の不安に打ち克ち、正しい判断へと至ったのであれば、これも相手を褒めるべきだとも思います。
・まとめ
説得が無意味とまでは言いませんが、筆者が主張したい事は例え私の説得に応じて正しい投票をして狼を吊り倒した場合、その票を正しく使ったプレイヤーが素晴らしかったからであること。それを説得者のおかげと(説得に応じた人ならば良いのですが)説得者本人が言うのは少しもんやりします。
また説得という手法に限界があり、話が通じない人は説得を頑張っても応じてはくれません。現実社会を生きてれば思う事があるかと思います。
そして多くの事を「推理力」や「影響力」などを普通に勉強することで、自動的に「説得力」も向上してるとも言え、技術スキルを覚える優先度としてはかなり後回しになります。
これらも影響し、筆者は人狼ゲームで説得という言葉を使う機会が殆どなくなりました。(勿論、勉強してない訳でもなく、知識を得た上でです)
もし使う機会があるのであれば、「思考が似ている」「相手の感情に寄り添う」そして説得によって相手が正解に辿り着けば「相手を称える」これを意識して使ってみれば良いかと思います。
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