■.1 はじめに
筆者は、これまでの記事でも述べたように。人狼ゲームで狼の生存力には『第一印象』と『影響力』が重要としてきた。影響力には7つの武器があるように
第一印象にもいくつかの法則がある事に、最新の学習によって更に理解を深める事が出来た。
広告でも見出しが重要というくらい、人が見かけで判断してしまってるからだ
■2.興味を示す事は第一印象の法則の1つ
第一印象にもいくつかの法則があり、興味を示す(相手への関心)ことが1つの要素と言える。他にも親しみやすさや、啓発や自己開示なども挙げられるが、興味を示すことについて紹介することになった。
■3.相手への関心が何故重要か?
人は、自分に興味を持ってくれる人に好意を持ち、理解されてるように感じる。モテのテクニックなどで相づちが重要と言われるのもこの為だ、本当に話を理解している訳ではないが、相づちが上手な人は、良い理解者であると好印象を持ちやすい。(言い方を悪く言えば、簡単に人を騙しやすい)
それほど、自分の事を「理解して貰いたい」とみんなが思ってるからである。理解を示せる人は強く、相手からの白視をいとも簡単に手に入れる事ができる。
■4. 相手へ向けるエネルギー
長期人狼では使う事が出来ないが、アイコンタクトや頷きなど相手に向けるエネルギーも関心してると思って貰うには必要なことである。
長期人狼なら自分の名前が書いてあるかどうか?ログを読んでる多くの人が、自分の名前には注目して読んでしまうだろう。
名前を口にするだけで、無意識に好意的な反応と感情を得られるし、相手に質問をして相手の意見に耳を傾けたり、適切な反応を返し、相手を褒めたりすることを意識しよう。
「興味を示す。相手への関心を持つ事は相手への贈り物である。」
この行動は、影響力の武器の1つ「返報性の原理」に当てはまり、相手に興味を持つ事が自分の影響力をあげ、発言力の強さの上昇や、相手に好意的な感情を持って貰いやすく
白視を稼ぎやすくなり、自分の発言力が増して、自分の投票に影響力が増すという事は、人狼の生存率が上がる事に直結します。
■5.質問や対話をする時に考える事
質問や対話をする際、返事を求めるだけの質問は、むしろ質問ステルス狼みたいな悪い印象を持たれるだろう。尋問官ではなく、相手の考え方や興味を引き出す質問をすることが大切だ。セルフ解答をしてみて、一言で終わるなら要注意な質問です。説明を加えたくなるような質問が良い質問です。
上手な質問や対話の仕方は、「人は自分の話を聞いて欲しくて仕方ない生き物」 だということです。自分の事を話すだけで快楽成分が出るので、気持ちよくなる。つまりは好感度も自然とあがるようになってます。自分の話は控えめに、相手の話を引き出す事を重視するくらいの考え方が大事です。具体的にどのくらいかと言うと「対話が終わった時に自分が与えた情報以上に、相手の情報を得ているか?」です。数字でいうと(相手6:4自分くらい)
■6.対話の導入部分
対話の質問の仕方がわからない場合は
その時は、「ど」を意識してみてください。英語の5W1Hも日本語に置き換えると、「ど」から始まるからです。
Why:どうして What:どんな Who:どの人 Whare:どこ When:どんなとき How: どうですか
質問攻めばかりだと相手も困ってしまいます。導入部分だけではなく、他の質問も取り入れましょう。更に深掘りをしていく「フォローアップ質問」 がオススメです。
どんな人が白いと思いますか?なら導入部分だけですが、どんな要素が白だと思ったのか?解説を求めて見たり、相手が話したい内容の鉱脈を探る事が重要です。
一言で終わるような尋問官のような質問が「クローズド・クエッション」
相手の考え方や感情、興味を引き出し喋りたくなる質問が「オープン・クエスチョン」
自分語りに利用したいだけの質問が「フェイク・クエスチョン」です。
■7.NGな例
「自分語り(長話)」「自慢話」「昔話」など、自分の拘りなどを話してしまうと。相手から共感を得られず、つまり自分勝手(相手に関心がなさそう)に思われてしまいます。
これらの行動は「会話ナルシスト」とされ、好感度を下げてます。「私も」「僕も」と言って、相手の話を遮り、喋り出すのとかが典型的な失敗例です。
例えば、相手に自分の好きなゲームに興味あるのか?質問することは、自分が好きなゲームを自分語りをするための「フェイク・クエスチョン」です。
聞いてるようで、聞いてない行動は、相手への関心のなさが特に伝わる残念な例です。
■8.NGな例のチェックリスト
以下のチェックリストの中で当て嵌まる行動をすると、人狼での生存率を下げます。
・話を聞くだけで、自分から話題を提供しない。(無関心)
・質問せず、自分の事ばかり話す(自己中心、退屈)
・次々に質問し、尋問をする。相手に話をさせない(支配的)
・自分の話をするために、話しかける。フェイク・クエスチョン(自己中心、退屈)
・相手の関心を表に出さない(無関心)
■9.褒める
相手の関心を伝えるのには、褒めるのが手っ取り早い。人たらしは、なんだかんだ褒めるのが上手だし、通常は褒めてくれた人への好感度があがる
褒め方も重要で「初対面なら、最も無難なのは、業績や才能を褒める事である」
人狼なら要素の取り方や、見方の良さなどを褒めてしまうのが、手っ取り早い。質問に帰って来た応対に付け加えるだけで、白視に大きく前進するだろう。
露骨すぎるのは逆効果ですが、「褒めたりお世辞やごますりを言う事に嫌悪感を感じるなら、人狼ゲームではマイナス」なので考え方を改めましょう。
相手の意見に同調する。才能を褒める。頼みを聞く、お世辞はバレなければ最強の生存術です。
■10.良い例のチェックリスト
・相手にポジティブな興味を示せているか?(不機嫌は相手の印象も悪くなる)
・相手に質問をする(関心を持てている)
・相手の話を積極的に聞く。(自己中心的でない、熱心)
・相手の名前を呼ぶ(繋がりを持とうとしている。気配りができる)
・相手を褒めたり敬意を示す(肯定している、理解者)
(余談だが、対面人狼などではボディランゲージも重要。アイコンタクトなど)
■11.まとめ
NG例に当てはまるケースが多ければ、悪い印象を与え、良い例に沿って相手への関心を示す事が出来れば、相手から良い印象を得られるだろう。
特に狼の役職を持ってる人は、相手への関心が特に薄れがちだ。村人だとわかってるからこそ、興味が薄れるのだ。その場合は、自分の推理の欲ではなく、相手の欲を刺激し、気持ち良く話をさせる事に注目してみると良いだろう。
自分の喋りやすい所(手順や戦術)を長々と喋り続けて来たり、武勇伝を語ったりして喉を消耗しマウント合戦をしてるようでは、生存率はあがってこない。
相手への関心は、既出の通り、相手への贈り物であり。相手から白視を獲得する有効な手段の1つである。いくら自分の推理や理論が正しかったとしても、相手への関心がなく、否定ばかりでは影響力も低くなりがちである。
人狼の戦略を見直すきっかけになってくれれば良いだろう。悪い部分が多いのなら、関心を持つ戦略を持つ事で成績は改善されるだろうし、良い部分が多いのなら、この戦略が自身の人狼としての戦略にあってるということだ
■12.説得について
相手を啓発できてるのか?について部分でも触れると思うが、「人狼は説得するゲームだと言う人も多いですが、好感度を稼ぐという点においてはマイナスプレイです」
支配的な人だと思われますし、マウントを取るゲームではありません。うまぶってるだけで、多くの人には上手そうとは思われてないでしょう。
相手への関心や、興味を惹こうと言ってるのに、「俺の話を聞け」とは何様だという話です。もしそう思ってるなら人狼ゲームをやってる環境のレベルが相当低いか、自身の戦略を大きく見直すべきです。
投票という点で、説得が必要な場面が出てくるというのは事実ですが、まず信用を得るのが先だという話です。信用も得られてないのに、説得をして、誰も聞いてくれない。周りは愚かだと言い続けて吊られるのは貴方です。
話を聞いて貰えるような土台を作る手順をしっかりと踏むべきで、それまでは説得という行動はマイナスだという事です。
■13.さいごに
人狼に限らず、世渡り上手に生きるのには
ある程度の共感(相手の関心なども含めて)が必要で、自分の事ばかりではなく、相手の視点や立場であったり、感情であったり、求めてるものを理解する必要があります。(認知的共感、情動的共感、共感的関心の話)
周りへ目を向ける事は、得意な人は自然と出来てる事ですが、苦手な人もいます。ですが少しずつでも、周りへ目を向ける事を意識する事で改善はすることができます。(経験値の問題)
相手の能力を正しく評価できる人は稀ですし、ちょっとしたお世辞を言えるだけの人の方が出世できたりする訳です。出世とは言わずとも、上司の好感度が高い方が良い事が多いでしょう。もちろん本題の通り、村人から白視を得る方向でも良いですし、有効活用していきましょう。
さいごに余談ですが、お世辞が上手な人に騙されない事も大事ですから、第一印象が良いから狼と決めつける事は出来ませんが、同時に村人と決めつけてしまう人が多いから、狼での生存率をあげる方法になっている訳です。自分が第一印象に騙されて決めつけてしまわない事も、推理力をあげる上で重要となります。
最終更新日:2023/08/21